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Author:りかこ
月沢李歌子 翻訳家です































































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「ヴェニスの商人」(DVD)


ヴェニスの商人 [DVD]

「ヴェニスの商人」のDVDを観ました。
やはりこの作品は、シャイロックに対する世間の不当な扱いという視点から見ると、しっくりするし、わかりやすいですね。
先日、シャイロックが担保としてアントーニオの肉を要求したのはほんの偶然だった、という説を教えてもらったのですが、わたしも自然とそう考えていました。
おもしろ半分に、アントーニオを試すつもりで、証文にそういう文言を入れたのに、娘が財産を盗んでキリスト教徒と駆け落ちしたことで、態度を硬化させてあとに引けなくなったのかも、と。

だいたい、なぜアントーニオはシャイロックから金を借りて、あんな証文に印を押したのでしょうね。
そのあたりがすでに、シャイロックを軽く見ていたのか、と思います。

ヴェニスはユダヤ人のゲットーが初めて出来た場所だそうです。国を奪われ、土地の所有を禁じられていたユダヤ人が頼りにできるのは現金だけでした。

わたし自身も、3.11の大地震後に原発事故が起こったとき、祖国を失い難民になるのかも、という不安に襲われました。それを思うと、金だけが頼り、というシャイロックの考え方もわかるような気がします。わたしには金はありませんが……。

アントーニオは、実に興味深い人物です。彼はもしかしたら、バッサーニオのために死ぬのならそれでもいい、と思っていたのかもしれません。ベルモントへやって来て一人で夜を迎える彼の孤独、キリスト教徒に改心させられてユダヤ人社会を追われたシャイロックの孤独が最後に胸に迫ってきました。ポーシャとバッサーニオのの幸せも、計算と策略の結果だと思うと、とても皮肉ですね。

本当におもしろい作品だと思います。

さて、画像が欲しかったので、上のアマゾンリンクを使っていますが、価格的にはこちらがずっとお得。



ところで、成蹊学園大学で講演を聴いたとき、小野俊太郎先生はBBCのシェイクスピアシリーズの「ヴェニスの商人」を、是非、一度見るように、と推薦されていました。
このシリーズは以前、「シェイクスピア劇場」としてNHKで放映され、いまでも再放送を望む人は多いようですが(わたしもその一人)、どうやらそれは不可能のようです。(NHKの回答はこちら

まあ、アマゾンUKで買えば、円安の今でも送料込みで1万円ちょっとで購入できるんですけれどね。


The Shakespeare Collection [DVD] [1978]

ディスク37枚だから、1枚280円もしないことになります。購入するというのも悪くない選択かもしれません。

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初の自著です。おもに会社勤めをしながら、翻訳の仕事をしていた10年間について書いています。 あなたもやりたいと思うことをあきらめずにやってみませんか?
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