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Author:りかこ
月沢李歌子 翻訳家です





























































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国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会最終日

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大会開催中は絵本展が開催され、300冊以上の絵本が展示されました。出席者は、ひとり一冊、絵本をもらえたんですよ。
上の写真は、絵本のカバーを使って作った紙バック。素敵でしょ。

さて、最終日の基調講演は、Roberta Seelinger Tritesさんの"Power and its Manifestations in Literature for Youth"です。
冒頭からとてもおもしろそうなテーマが提示されたのですが、原稿を読み上げるタイプの講演だったことと、その原稿がウェブサイトで閲覧できることがわかったので、すぐに席を立ち、ビジネスセンターに向かいました。
3日後には納めなければいけない原稿があったし、東京に戻ればゲラが待っているはず。気持ちはとても焦っていたのです。

コーヒータイムにまたドーナツをいただき、その後、ビジネスセンターに戻って仕事の続き。

ランチタイムになったのでお弁当をもらって、京都駅へ。夜はバンケットなどがあるですが、わたしは友人と合流して、新幹線で夕方に東京へ戻りました。

今回は、大会のあいだじゅう、ほとんどの時間を無言でひとりで過ごしていたし(まわりは英語だったから、日本にいることをときどき忘れそうになった)、持参した名刺もほとんど使わず、知り合いもあまり増えませんでしたが、なんだか、静かにとても幸せでした。やはり、学ぶ場にいるということは楽しいですね。

また、いろいろ勉強したい気持ちになってきました。文学だけじゃなくて、本当にいろいろなことを。締め切りに追いかけられながらも、たくさんのことを吸収して、心の引き出しを増やしたいと思います。



映画「ヘアスプレー」

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映画「ヘアスプレー」の試写会に行ってきました。

サイコーッ!  

1000人ものオーディションから選ばれたという主役トレイシーを演じるニッキー・ブロンスキーがとてもキュート。冒頭の「Good Morning Baltimore」からして最高にすばらしく、生の舞台ならいきなり拍手喝采ではないかと思えるほど。彼女の魅力が作品全体の大きな核となっているのは間違いありませんが、ボーイフレンド役のザック・エフロン(ハイスクール・ミュージカルの主役)も魅力的だったし、トレイシーの母親役(!)を演じたジョン・トラボルタも熟達した演技を見せています。

先月、オーチャードホールで見た舞台版よりも、はるかによかったです。
まあ、映画は何度でも撮り直しができるし、音のバランスの調整も生の舞台よりは容易だし、字幕も読みやすいし(汗)、比較するのはフェアではないかもしれませんね。

1960年代の人種差別意識が強い街ボルチモアが舞台です。舞台版は抗議デモに参加したトレイシーが拘置所に入れられるシーンもあり、人種差別の問題が大きな要素となっていましたが、映画ではその点が少し弱められていたようです。

かわりに、強く伝わってきたメッセージは、「人と違うことを恥じる必要はない」ということ。トレイシーは同年代の女の子たちよりもかなり太めですが、そんなことはちっとも気にせず、明るく、積極的で、みんなの人気者になります。そんな彼女の前向きな生き方が、両親や周囲を変えていく様子を見ているうちに、なんだかこちらも元気を分け与えてもらったような気になりました。

「You Can't Stop the Beat」は、思わず、踊りだしたくなるほどの楽しさでした。最後は会場から拍手が起こっていましたよ。

国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会第3日目

3日目はスーザン・ネイピア氏の基調講演 "Dreams and Nightmares, Fantasies and Power: How Children Explore the World in Japanese Animation"で始まりました。

え〜、無理して、同時通訳でなく英語で聞いていたので、わたしがどこまで理解できたのかは正直いってわかりません(汗)。

講演の途中で、高橋留美子の「犬夜叉」、宮崎駿の「千と千尋の神隠し“Spirited Away”」の映像がほんの何秒か使われました。「犬夜叉」のほうは初めて見ましたが、「千と千尋の神隠し」は以前、テレビで放映されたのを見たことがあったのものの、そのときはあまりぴんとこなかったので、なぜこの映画がそれほど高い評価を受けているかがよくわかりませんでした。ところが、今回、取り上げられた場面を見たとき思ったのです。「ああ、ペルセポネか〜」と。そう、最近、神話を積極的に勉強しているおかげで気づいたわけです。すると、とたんに、このアニメ作品にも興味がわいてきて、再度見たいと思うようになりました。感動は知識によって生まれるものではありませんが、知識があれば、作品世界をより楽しめるのは間違いありません。

さて、講演が終わったあとは、コーヒーブレーク。わたしは、ふたたびコーヒーと朝食がわりのドーナツをいただきました(京都滞在中、わたしはずっとドーナツで生き延びたのであります)。今度もまた、隣にすわった方に声をかけてみると、日本イギリス児童文学会の会員の方。ご主人が定年退職されたあと、イギリスのローハンプトン大学院で児童文学を勉強されているそうです。何ヶ月か現地で講義を受ければあとは通信で続けられると聞いて、わたし、夢を大きく膨らませてしまいました。

午前はその後、関心がある研究発表がなかったので、仕事をすることにしました。ここのビジネスセンターでは15分100円でPCを使うことができるのです。

ランチはまたお弁当。午後は聞いてみたい発表もあったのですが、ビジネスセンターにいるのが心地よかったので、仕事を続け、午後のコーヒーブレークで、またドーナツとコーヒーをいただいて、さらに仕事を続けました。

夕方、東京から一緒に参加している友人と合流。サンドイッチとドーナツをもらってアニメーション・フィルム・ナイトに参加しました。楽しかった。

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大会のプログラムとトートバッグ

国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会第2日目(2)

午後は会場を出て北山駅へ。兵庫から出てきてくださったやまねこ翻訳クラブの友人と待ち合わせて、タクシーで円通寺へ向かいました。

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円通寺は比叡山の眺めを取り込んだ「借景」の有名な寺です。中学生のときに修学旅行で訪れて以来、もう一度、行ってみたいとずっと思っていたのが、ようやく実現しました。

お寺には数人の人がいて、静かに座敷に腰をおろし、このすばらしい景色を、まるで心のカメラに永遠におさめようとしているかのようにじっと眺めていました。スケッチをしている人もいます。そう、京都も開発が進んで、いつまでこの風景を見ることができるかわからないのです。

しばらく、蝉の声を聞きながら座っていましたが、やがて咳が出始めたので、ほかの人たちの迷惑にならないようにその場を離れました。本当はもっといたかったのですけれどね。
(翌日、やはりこの寺を訪れた人によると、ほかに見学者はいなかったそうです。この日は日曜日だったから人が多かったのかな)

タクシーをつかまえて、次はなんとなく上賀茂神社へ。京都最古の神社で、世界文化遺産だそうです。

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暑さで、ぼおっとしたまま、だらだらと境内を一周したあと、バスに乗ってまた北山駅に戻り、今度は「陶板名画の庭」へ。

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安藤忠雄さん設計の建物だそうです。入場料100円だし、なかなか楽しめました。

その後、お茶をして、四条駅にあるおしゃれな中華料理のお店で、ほかのやまねこさん2人と合流して夕食。とても楽しかった。

念願の円通寺を再訪し、やまねこさんたちにお目にかかれたし、しあわせな一日でした。

国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会第2日目(1)

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学会第2日目の始まりは、西成彦氏による基調講演“Children’s Literature and Starvation” (「飢餓と文学」)です。

人間は太古の昔から飢餓とともにあり、飢えや食欲をいかに克服するかが人間にとっての課題であった。『ヘンゼルとグレーテル』『ハーメルンの笛吹き男』などでもわかるように文学も食欲が主題になっていた。しかし、『不思議の国アリス』は、すでに食欲が満たされている物語である……などというのを聞きながら、小樽の絵本・児童文学研究センターの講座で、工藤左千夫先生が、人間が――先進国の、ということになると思いますが――飢えから解放されたのはつい最近だ、とおっしゃられていたのを思い出しました。

講演が終わるとコーヒーブレイク。また、ケーキなどがたくさん用意されていて、わたしは朝食がわりにコーヒーとドーナツをいただきました。ひとりでぼんやりしているのもなんなので、隣のソファに座っていた若いお嬢さんに声をかけてみると、なんと筑波大学の先生。最終日に「文学のディズニー化(テーマパーク化)」というテーマで研究発表を行うとのこと。ディズニー訳者のわたしとしては、ディズニー・マジックについてはいろいろ語るべきものもあり、pros & consを熱く語っていたら、「研究発表なさったらどうですか」と言われてしまいました(汗)。

次は、奥山恵、成實朋子、目黒強、三氏のパネラーによるシンポジウム   “Children’s Literature in Postwar Japan: From a Japanese/Asian Perspective”(「戦後日本の児童文学―アジアの中の日本」)でした。
とても興味深かったです。とくに奥山氏が上橋菜穂子さんのファンタジーを挙げ、政治的文脈から自由になり、ある種の距離感があったほうが戦争そのものに向き合えるのではないか、とおっしゃったのが心に残りました。


シンポジウムが終わると、お弁当をもらい、昼食です。
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初の自著です。おもに会社勤めをしながら、翻訳の仕事をしていた10年間について書いています。 あなたもやりたいと思うことをあきらめずにやってみませんか?
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